「蜂の踊りを知っているか」
「おい暇なら家事手伝え」
「ウッス」

「シンジのカードってさ、蜂ばっかりだよね」
「ビー、フォースだからな。おい皿はこっちだ」
「はい。甲虫装機でびびってた昔の自分がみたら失神してただろうな。でかい蜂だもん」
「虫嫌いなら昆虫族デッキやめろよ。無理に使う必要ないだろ。……そういや兄のデッキとか言ってたか」
「うん」
「自分のデッキはないのか?」
「あることにはあるけど……。あ、そうそう前から聞こうと思ってたんだけど、シンジの蜂モンスターってなんか青いよね」
「青い蜂はな、幸せを呼ぶんだ」
「へぇ、はじめて知った。縁起いいね。ホーネットも青く塗ろうかな」
「それは無理だろ……」
「アクションデュエルなら出来ないこともないんだよなぁ、これが」
「やめて差し上げろ。お前、ホーネットがどれだけあのデッキで頑張ってるか分かってんのか? お前は後で突っ立てるだけかもしれないけどな、あいつは」
「あ、うん、そうだね、ごめんね(顔めっちゃ恐いなこいつ)」
「……働き蜂だからって舐めてたらいつか痛い目を見るぞ」
「もう痛い目みたから分かるよ」
「何……?」
「だから、もう二度と離さないからって感じ(規制的な意味で)」
「お前、そんなにホーネットのことを……」
「そんなに感動されることでもないと思うけど。……まぁストライキされないように気をつけるよ」

「蜂の踊りって英語でワグルダンスっていうんだよ」
「ワグルダンス?それははじめて知ったな」
「そう! 蜂はとても美しく踊る。 奴らはその踊りによって仲間に蜜のありかを知らせ」
「奴らとか汚ねぇ言葉使うな」
「あっはい」
「お前、嫌いっていう割に虫に詳しいよな。本当は好きなんだろ」
「……兄がそれしか喋らなかったから嫌でも覚えた」
「……ふーん、一度会ってみたいもんだな。デュエルも強いんだろ? 一緒には来てないのか?」
「そ、そうだね」
「ん?」
「……あの踊りって仲間に蜜の在処を教えるための行為なんだって!」
「あ、ああ。そうだな(さっきも同じこと言ってたろ)」
「つまりはシンジもワグルダンスできるんだ」
「どこがつまりはだよ。B・F使ってるだけだろ。……それに俺、踊りなんて知らねーし」
「私も知らないよ」
「……これ洗い終わったら、やってみるか?」
「はぁ?」
「冗談だよ。お前とやったら足が折れちまいそうだ」
「どういうことだそれ」
「そのまんまの意味だよ」
「ひ、ひど……もう手伝わないぞ」
「悪い悪い。コレ終わったら菓子やるから」
「……お菓子に釣られるような年齢と思うなよ」
「かわいくねーな」
「……シンジってちょっと」
「ん?」
「いや、何でもない……(お兄ちゃんみたいだな、なんてそんなこと思ってない)」



シンジさんと主人公は割と気が合いそうなので本編でも早く絡ませたいなと思いつつ。