一つ結論が出たのはそもそも私はまだルークハントを咀嚼し切れてなくて、好きなキャラだなーと思いつつ客観的に様子見してた部分があったんだなぁと。
ルークハントを何となく好きだった。
これが分かって自分でも衝撃を受けてます。
そして今回のでより好きになりました！
まだ全部分かってないけど、
やっと少し地に足つけたなおめー！しかも片足だけかよ！みたいな感じだけど。
今やっと咀嚼できる固さになったというかなんというか。味はあったけど柔らが過ぎたというか。
今もまだ柔らかい部分残ってるのすごいなあの男。

どこまでも正直なところと、年相応の人間らしいところが見れて
結果的により好きになりました。
好きになった分、どうしても展開とタイミング的に
人によっては辛い思いをされたりとかも理解はできるのでそこは少し残念ですね。
でも誰もが手放しで喜ぶシナリオって難しいんだろうな、しかもあの設定では。
私は多分、自分でも情けない話、冒頭のように今までルークを本気で好きだったわけじゃなかったからまだ受け止めれる余裕があったというのが事実なんだと。
受け止めるのに時間がかかる方はきっと、私以上にも多方面からルークのことを考えて考えてそれぞれの想いで創作されてた方が多いんじゃないかと察してます。
私もルーク強化月間と名を打っていくつか短編を書いてましたが、分からないなりに模索して書いた作品なのであれらはあのままでいいと思っています。

あの男、白雪姫の前で膝をついて泣いてた狩人そのままでしたよ。
でも、呪いを受けようとしたのは決してネージュだけのためではなく一番はヴィルのためだと。
ヴィルはルークの目や感性を本当に信頼してたと思うんですよ。
だから、ルークの気持ちが嘘でないことは理解してたと思います。
けどルークはヴィル自身に自分を信じて欲しかった。
5章はルークが言った一言が全てなんだと思いますね。誰かの一番。自分を信じて。
つい最近そんなセリフを小説内でルークに言ってもらってたので少しドキッとしました。

ヴィルに関しては、最初から最後まで素晴らしかったな…。
とても強い男ですよ、本当に…。（あの後、一発くらいはルークを肩パンしてもいいと思うよ！）

ヴィルがもしあのまま呪いを遂行してたら自分で自分を許せないまま、
本当の一番を得られたとしても本物だと思えないまま生きることになってたと思います。
ルークがそこまで考えてたかはわからないけど。（狩人の人そこまでかんがrなんてこというの千代ちゃん）

あそこでルークを責めるような人ではなかったことがヴィルの強さとルークへの信頼の現れだなと思います。いや本当にヴィル強いよ……。
プレイヤーとしてはいきなりの事実にエエーッッ！となってもしょうがないんだけど、
あの二人にはプレイヤーにはまだ見えない部分の積み重ねがあるんやなってより感じました。
彼にとってヴィルとネージュは違うんですよ。ルーク・ハントはヴィル・シェーンハイトの友人。
誰よりも身近な友人なんですよ。
今後の楽しみと期待が増えた。

だからこそ、と最後のルークの行動には酷い男だとも思うのもすごくわかります。
個人的解釈としては、原作の男と違うのはルークは変わらずヴィルの隣に立ってることなんですよね。
ヴィルが立たせてるというのか？とにかく彼の元を去ることはおそらくない。
ヴィル・ルークのセリフにもあるように彼が原作の女王のようになることはないというのが希望ですね。

あと、積み重ねの部分で言うと、私はポムフィオーレ全員好きなんですが、
エペルだけが浮いてるような気が少ししてたんですね。
2学年もヴィル達と違うし、何よりエペル自身が現状に納得できていなかった。反発していた。
でも今は少しだけ二人のことと今の自分のことがより理解できたんじゃないかと思います。
私の大好きな作品で影響を受けた考え方として、どの世界でも皆が皆寄り添って
歩く必要はどこにもないんですよね。
ただ少し相手を理解しようとする気持ちができたのがお互い前進したな…って感じ。
これからもヴィルとエペルは衝突することがあるだろうけど、うまいとこで妥協したりも、
ヴィルを出し抜いたりもしてくれそう。
いやー本当にエペルがすごく漢になった。
ポムフィオーレ内・外でもより伸びていい男になりますよあれは。

◆メタ的観点から
本人は醜いと自分が一番許せないと言っていたオバブロ姿も
プレイヤーの自分としてはとても美しく見えたな。
このゲーム自体がヴィランモチーフのキャラがメインとなっててその視点になってるからネージュよりも感情移入しやすい構造になっている。前提として。
ただ、ヴィルも他の寮長と同じでこの世界においてはどんな想いがあっても、どんな過程があってもネージュを呪おうとしたことは“悪いこと”であると判定されてしまう。
ネージュ側の経緯がプレイヤー側にあまり伝わってきていないのもおそらくあえてですよね。
どちらをとっても残酷ではあるけれど。
メタ的な目線だと、どうしてもRSAや光属性に作為的にヘイトが向かいやすいような構造にしている気がしないでもない。
それが今後の展開のための布石なのかどうかってところですね。

ループ説とかもあるけど、何かしらそういうプログラムがあの世界ではされてるんですかね。
結末はどうあれ一点に帰結するようになっているのか。
ヴィランになりたくてヴィランになったわけじゃない人達を最近のd作品で見てきたから、このオバブロを乗り越えて女王とは違うヴィルとポムフィオーレなりのハッピーエンドが待ってると思いたいですね
勿論最後まで悪役なのもヴィランの一つの魅力でそれが好きって人もいるのでどうバランスとってくのかは純粋に気になるけれども。

そもそもルークがネージュに惹かれた理由がまだ眠ってるんですよ。
あとそれまでのルークがどんな人間だったのかも。
ネージュと出会うことで変わったルークだからこそヴィルに信頼されてるのかもしれないと思うと運命って残酷……でも嫌いじゃない。

イデアやオルトをはじめ、ディアソムニアの生徒もまだ一部の面しか見せてくれて無いと言うことを肝に置いて待ってよう。
でもルーク含め、まだある空間を好きに埋めて妄想するのは悪い事ではないと思います。
そういった創作物を作って見て読んで楽しんだ時間は無駄にはならないと思うので。

◆最後に
……本当に、最後の最後でこれ、悪意はないので怒らないで欲しいんですけど…。
昔から何度もTwitterなどで言ってるんですが、私、「頑張ったのに報われなかった人たち」がとてもとても愛しいと思っているんですよね。
伝わりにくいと思うんですが、かわいそうな姿が好きってわけじゃないんです。好きなキャラが辛いのを見るとこっちも辛いのは当然です。
「頑張ったのに報われなかった」という過去の体験から、行動に起こした人たちがとても好きなんですね。絶望を経験しながらも足掻こうとしている姿が好きなんです。
そのほとんどは負の感情の元での行動が殆どですけど、時には自分の苦しみを原動力に誰かを助けたりするようなキャラもいます。
（ジョニィ・ジョースターのセリフにあるようにマイナスからゼロにっていうのが近いのか？）
ヴィルは今回結果として報われなかったんですが、これで終わるはずがないと思っているので、今度の彼がどんなことをしてくれるのかとても楽しみです。

５章も一番かっこよかったよ！