日本人マスターに召喚された坂本龍馬とお竜さん

「そういや私の初恋の人もリョウマって名前してたんだよね……」
「なまえ、お竜さん知ってるぞ。それ、フィクションのキャラだろ」
「何故ばれ……？」
「なまえの部屋の秘蔵本を読んだ、暇だったから」
「だからって」
「下手くそなはーとまーくがついてたら誰だって分かるぞ」
「ギャーーー若気の至り！！　親にも見られたことないのに……！」
「お竜さんはハチュウ人類を応援している」
「ええ……まぁそりゃそう、か……？　お竜さんって爬虫類なのそもそも」

「マスター、お味噌ってどこだったかな」
「あ、今ねー冷蔵庫に移してるの。なんかそっちの方が長持ちするんだって」
「へぇ、それはすごい。やはり生活の知恵も時とともに塗り替えられていくものだね。あぁ、ごめん。お竜さんとの話を切ってしまったね、どうぞ続けて」

「で、マスターはリョウマのどこが好きなんだ」
「え？！？！？　何の話？！？！？」
「あ、ごめんライダーのことじゃない」
「…………は、はは。びっくりしてお味噌落とすところだったよ。良かった、僕じゃ君とそういう関係にはなれないからね」
「勝手にフラれたんだけど今」